<内容紹介>

砂漠のなかに町を覆うような一本の大きな木がありました。その木のもとに人びとは楽しく生活していました。
大きな木は暑さから守ってくれ、その木の実を食べ、井戸からは水を得ていました。
人びとは「いのちの木」と大切にしていました。そこにどこからか一人の男がやってきて、木の実をたくさんとり始めました。すると、人びとの心に変化が生じ、人びとの生活が変わっていきました。そして、ついに……。


<作者/挿画紹介>
作:川島宏知(かわしま こうち)
1946 年、高知県宿毛市生まれ。俳優・声優。舞台芸術学院、劇団三十人会を経て、演出等を経験。現在、ひとり芝居「天の魚(いを)」を東本願寺・和光大・東大駒場などで全国展開中。他に朗読公演等幅広く活動。小説に「想憶のシンフォニー」がある。

絵:はらだ たけひで
1954 年、東京生まれ。信州等の山間を放浪後、岩波ホールに入社し定年退社。1990 年に絵本第一作『パシュラル先生』で産経児童出版文化賞入賞。1994年にユニセフの国際絵本画家最優秀賞受賞。その後、多くの著書、挿絵を手がける。