長年の形成外科医を経て、春日大社の宮司となった葉室賴昭氏は、日本人の根底を流れる真実の心と生き方をわかりやすく説いて、多くの著書を遺しました。著者は、戦後、日本の過去はすべて悪いものであるかのように、歴史も伝統も否定され、子どもたちは日本人の心を忘れ、日本人という自覚も誇りも失ってしまった世の中の風潮に大きな危機感を抱きました。日本には縄文時代より祖先たちが連綿と伝えてきたかけがえのない伝統と歴史があります。そこから培われた知恵を伝えることが、著者の願いでした。その考えの集大成として、本書『にほんよいくに』が生まれました。ぜひとも、お子様とご家族の皆様ご一緒に、読んでいただきたいと思います。


 

<内容の一部紹介>
◎「むかしむかし」からのこと
◎「国のいのち」ってわかる?
◎自然の声を聞いてみよう
◎いいところを認めあおう
◎お母さんの背中と子守唄
◎おじいちゃん、おばあちゃんの力
◎イチロー選手のバット
◎免疫・アポトーシスって?

 


 

<著者紹介>
葉室 賴昭(はむろ よりあき)
昭和2年東京生まれ。28年大阪大学医学部卒業、33年博士号取得。38年大阪市大野外科病院長、43年葉室形成外科病院開業。平成3年神職階位・明階取得、4年東大阪市平岡神社宮司、6年奈良市春日大社宮司、11年神職階位・浄階、神職身分1級拝受。平成21年1月没。主著に『〈神道〉のこころ』『神道と日本人』『神道〈いのち〉を伝える』『神道夫婦のきずな』『心を癒し自然に生きる』『神道と〈ひらめき〉』(以上、春秋社)、『にほんよいくに』①~⑤(冨山房インターナショナル 制作)など多数。

 


 

■日本人はなぜ掃除をするのでしょうか?■
日本では昔から「掃き清める」等と言うように、掃除にはその場所を清め浄化する意味があると考えられています。 それは目に見える所だけを掃除するのではなく、掃除する人の心も整える事と同じ様なことです。 掃除をし整えることは、自分の心を整えつつ清め浄化することにも通じます。それは日本人の精神的な基本ともいえる事かもしれません。